一連の「金属製アクセサリー類に高濃度の鉛が含まれている問題」の報道の中では、中国製をはじめとする輸入品や子供向けの安価な商品に多く鉛が含まれている印象を与えますが、実際にはどのような製法によって作られたものなのかによります。
しかし、食品衛生法の改定により平成20年10月1日以降に製造又は輸入されるものに関して、乳幼児が接触することによりその健康を損なうおそれがある、「乳幼児がアクセサリーとして用いる玩具」がようやく規制の対象となった程度で、残念ながら製造する側、販売する側、消費する側の全てにおいて鉛に対する認識が甘く、 日本国内においても未だに鉛を多く含む材料、製法を用いた金属製品が子供向け金属製アクセサリーに限らず、広く製造され流通しているのが現状です。
当社としては、これを機会に鉛に対する認識を改め、製品中における鉛の含有状況の把握に努め、当該製品への鉛含有の状況及び取扱の注意喚起を行っていくと同時に、規制の対象有無に関わらず鉛フリー化に向けた製法の開発、商品の開発を進めてまいります。

2008年10月03日

10月1日よりアクセサリー玩具への規制スタート

食品衛生法が一部改定されて、平成20年10月1日以降に
製造又は輸入されるもので、今まで全く規制のなかった製品に対して
法令により鉛等の規制がスタートしておりますので、簡単に概略を
ご案内させて頂きたいと思います。
当社といたしましては、今回の規制対象(乳幼児)に限定せずに
自主規制として、製品の鉛フリー化を引き続き積極的に推進して
まいります。


━(1)改定の趣旨 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1.近年の多様化したおもちゃに対応できるよう、食品衛生法
  第62条第1項に規定する「乳幼児が接触することによりその健康
  を損なうおそれがあるものとして規定するおもちゃの範囲を拡大

2.国際的に通用しているおもちゃの規格(ISO規格等)を取り入れ、
  おもちゃの衛生上の観点からの規格の国際整合性の確保を図ること。

3.鉛等に係る規格を強化し、衛生上の観点から、より一層のおもちゃ
  の安全性の確保を図ること。


━(2)規則に係る改正の要点 ━━━━━━━━━━━━━━━━━

(1)指定おもちゃの材質制限の撤廃

(2)対象がん具の追加(新たに、アクセサリーがん具が追加)
   アクセサリーがん具とは、乳幼児がアクセサリーとして用いるがん具
   具体的には、指輪、ネックレス、ブローチ、ペンダント等の
   装身具の形態をしたがん具のことをいう。
   ただし、キーホルダー、携帯電話のストラップ等おもちゃとして
   遊ぶことを目的としないものは、これに含まれない。

(3)乗物がん具の除外規定の廃止

━(3)告示に係る改正の要点 ━━━━━━━━━━━━━━━━━

(1)原材料から最終製品の規格への変更
   ア 「塗料」から「塗膜」へ
   イ 「材料」から「製造された部分」へ

(2)鉛等に係る規格の強化
   ア ISOを参考とした溶出規格への変更
   イ 対象となる塗膜の拡大
   ウ 金属製アクセサリーがん具に係る鉛の規格の新設
    新たに金属製アクセサリーがん具(乳幼児が飲み込むおそれのある
    大きさのものに限る。)に係る鉛の溶出規格を設定したこと。
    ISO規格等に準じ、乳幼児が誤飲により飲み込むおそれのある大きさを
    判別するための容器を定め、この容器内に圧縮しない状態で置いたとき、
    容器内に収まる大きさとしたこと。

━(4)適用期日 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1.規則関係
  規則第78条の改正については、平成20年5月1日から適用すること。
  ただし、平成20年9月30日までに製造され、又は輸入されるものについては、
  当該おもちゃに係る法第18条第2項の規定は、適用しない。

2.告示関係
  告示の改正については、平成20年3月31日から適用すること。
  ただし、平成20年9月30日までに製造され、又は輸入されるものについては、
  なお従前の例によることができる。

━(5)関連資料 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

改正に係る新旧対照表
http://www.daiomfg.co.jp/products/TECHNIQUE/ROHS/press/oldandnew.pdf

平成20年4月16日 「おもちゃに係る改正に関するQ&Aについて」
http://www.daiomfg.co.jp/products/TECHNIQUE/ROHS/press/qa1.pdf

平成20年7月7日 「おもちゃに係る改正に関するQ&Aについて(その2)」
http://www.daiomfg.co.jp/products/TECHNIQUE/ROHS/press/qa2.pdf

平成20年8月12日「おもちゃに係る改正に関するQ&Aについて(その3)」
http://www.daiomfg.co.jp/products/TECHNIQUE/ROHS/press/qa3.pdf

おもちゃの規格(概要)及び平成20年3月31日の改正による変更点一覧表
http://www.daiomfg.co.jp/products/TECHNIQUE/ROHS/press/matrix.pdf

━(6)Q&A抜粋 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Q3 金属製アクセサリーがん具それ自身(全体)は誤飲判定の容器内に
  納まらないが、その部品が金属製で誤飲判定容器内に納まる場合、
  この金属製アクセサリーがん具(全体)は、飲み込むおそれのあるものに
  該当しないと判断して良いか。

A3 金属製アクセサリーがん具の部品が構造上取り外すことができるように
  設計製造されているもので、かつ、その部品に金属が使用されているもの
  にあっては、飲み込むおそれのあるものに該当する。
  したがって、取り外すことのできる金属製の部品は金属製アクセサリー
  がん具の規格に適合する必要がある。

Q23 塗膜又は金属製アクセサリーがん具の試験において、蛍光X線分析を
  溶出試験のスクリーニングとして用いても良いか。

A23 蛍光X線分析法を用いた鉛、カドミウム及びヒ素のスクリーニングに
  ついては、食品衛生法の規格値を超えるものを見落とさない十分に低い値で
  判別するならば差し支えない。
  鉛等が判別値を超えて検出された場合には溶出試験を行うこと。
  また、金属製アクセサリーがん具でメッキされたもので鉛が検出された場合
  には量にかかわらず溶出試験を行うこと。
  いずれにせよ、結果に疑義が生じた場合等には告示で示されている試験法を
  用いて最終判定が行われることを留意されたい。
posted by だいおうまぐ at 17:20| 東京 晴れ| Comment(65) | TrackBack(0) | 有害物質(鉛)の報道・規制について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月06日

輸入玩具、有害物質の検査を輸入業者に義務付け

平成19年12月6日(木)付けの朝日新聞に【輸入玩具監視を強化】と題して、厚生労働省は乳幼児向けの輸入玩具への監視を強化する方針を決め、食品衛生法の規定を見直し、乳幼児が口に含む可能性のある輸入玩具製品を対象に、基準を超える有害物質が塗料に含まれていないかを検査で確かめるように輸入業者に義務づけるというもの。輸入業者には安全性の確認や問題発生時の回収などの対処を義務ずける。特に塗料については、鉛などの有害物質を一定量以上含んでいないか検査で証明するよう義務付けるとのことです。
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2007年10月25日

蛍光X線分析装置による鉛を含む重金属の継続的なサンプリング検査について

当社では積極的に鉛フリー化を進めていますが、2006年に中国工場から鉛フリー製品として輸入したパーツに鉛が混入するというトラブル(輸入開始時の事前検査では鉛フリーとして合格していた)を経験し、輸入入荷時の毎回の受入検査及び出荷前検査を強化すべく、蛍光X線分析装置を自社で購入設置して、サンプリング検査をしていくことで品質保証の確保を適宜行っております。
また、お客様からの要望に応じて即日鉛を含むRoHS規制の6物質について蛍光X線分析装置を用いた含有検査結果を報告する体制を整えております。 鉛対策についてお困りの方はぜひ営業担当までご相談ください。
posted by だいおうまぐ at 16:19| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 有害物質の検出方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

食品衛生法に基づく乳幼児の玩具(おもちゃ)に対する規制について

食品衛生法では、「乳幼児の接触により健康を害うおそれのある玩具(おもちゃ)」としてゴム製おしゃぶりなどのおもちゃを指定していますが、中国製品の塗料に鉛が含まれていた問題などを受けて、新たに「塗装」全般と「金属製玩具アクセサリー」についても対象とする方向で法改正が検討されています。
「塗料」についてはこれまで塩化ビニル樹脂塗料に限定されていましたが、改正案では種類は問わずに塗料としています。
また、「金属製玩具アクセサリー」については 、子供が飲み込む可能性のあるスモールパーツの製品で鉛の溶出量を規制する方向です。
そして、これらの「乳幼児の接触により健康を害うおそれのある玩具(おもちゃ)」として扱う範囲を広げ、従来は玩具の種類と材質をそれぞれ指定して対象としていましたが、改正案では材質については撤廃し、材質を問わないようにして、更に玩具の種類に「玩具アクセサリー」などを加えて、事実上すべての玩具を対象とする方向です。
ちなみに、塗料に鉛が混入していたとして回収された中国製の玩具(おもちゃ)も木製のため規制の対象外でした。
posted by だいおうまぐ at 16:14| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 有害物質(鉛)の報道・規制について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月28日

鉛半田の検出

アクセサリー類の鉛問題で紹介したHybrivet Systems社製の
LeadCheck Swabsは電子基板上の半田についても容易に
鉛の有無を検査することが出来ます。
みなさまからの問い合わせ、引き合いが多いため
当社では現在製品の輸入代行を行っております。
お気軽にお問い合わせ下さい。

鉛半田の検出方法
posted by だいおうまぐ at 19:41| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 有害物質の検出方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月03日

鉛レス挽物(ひきもの)切削加工が可能に 

鉛レスの材料を用いた挽物(ひきもの)切削加工は、ROHS指令やアクセサリー類に含有する鉛の社会問題の影響もあり
その社会的ニーズは高まっているものと思われますが、鉛レスの材料は

1.切削性が落ちること
2.切屑を既存の材料とは区別して管理しなければならないこと
3.値段が通常の切削材の2-3割UPで高価なこと

などの理由によりなかなか普及が進まないのが現状のようです。
更に、上記の理由から材料卸問屋には流通在庫がない状態で
直接材料メーカーに発注しようとすると300Kgから500Kg程度の
発注量を要求されるため中小の挽物(ひきもの)切削加工メーカーでは
手が出せないのが実情です。

がしかし、このような環境下でも積極的に材料を卸してくれる問屋も
あらわれはじめ、当社でも多くのお客様からの鉛フリー材料での
挽物(ひきもの)切削加工を請け負うべく準備中です。

今後下記のような挽物(ひきもの)切削加工製品が鉛フリーで生産可能となります。
切削加工(ひきもの)


当社で扱う鉛フリーの挽物(ひきもの)切削加工用の材料は
銅を主成分とする亜鉛との合金に、鉛の代わりにビスマス(0.5-4.0%)を
添加して被削性を改良したビスマス系の鉛レス材料です。
posted by だいおうまぐ at 15:01| 東京 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉛フリーの商品開発状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月01日

EN71及びISO8124に対応した金属製アクセサリーの鉛の溶出試験結果

社団法人日本玩具協会が「玩具に該当する金属製アクセサリー類等」についての暫定的処置として、子供が誤飲した場合における安全性を確保することを狙いとして、7月1日より、玩具安全基準として、新たにEN71Part3及びISO8124-3(鉛の溶出基準値として90ppm)を満たすことで、鉛に関して「金属製アクセサリー類等」の安全を確保することになったことは先日お伝えいたしました。

当社では既存の鉛入り製品や鉛フリー商品について独自にEN71Part3及びISO8124-3の試験方法にて鉛の安全性試験を行いました。

その結果、下記の通り、鉛を非常に多く含む商品においても表面に鍍金が
施してあるものについては上記の基準を満たすことが分かりました。

鉛入り携帯ストラップキャップ(含有量2-3%)
当社品番KT-Cニッケル:試験結果11mg/kg以下

鉛フリー携帯ストラップキャップ(0.02%)
当社品番RS-Cニッケル:試験結果5mg/kg以下

鉛入りラバーキャスト(含有量90%)
当社品名:ローメタ金鍍金仕様:試験結果5mg/kg以下

鉛フリーラバーキャスト(含有量0.035%)
当社品名:鉛フリー金鍍金仕様:試験結果5mg/kg以下

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2006年06月13日

第1回 鉛含有金属製アクセサリー類等の安全対策に関する検討会の開催

平成18年6月13日(火)に第1回目となる
「鉛含有金属製アクセサリー類等の安全対策」に関する
会合が開催されます。

議題:
(1 )構成員の紹介及び座長の選出
(2 )「鉛を含有する金属製アクセサリー類等に関する実態調査」及び「金属製アクセサリー類等に含有する鉛量に関する試買調査」結果について
(3 )その他

詳しくは
第1回 鉛含有金属製アクセサリー類等の安全対策に関する検討会の開催について)
posted by だいおうまぐ at 08:58| 東京 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | 有害物質(鉛)の報道・規制について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月29日

EN71(欧州玩具安全規格)とは

EN71(欧州玩具安全規格)は対象年令や使用目的など、様々な角度から玩具の安全性について具体的な検査事項を列記しています。
同旨の内容がISO8124にも規定されています。
そのEN71及びISO8124の中に鉛の溶出基準値として90ppmという数値が規定されています。
この基準値は乳幼児が誤飲した場合のリスクを想定して設定された基準であり、社団法人日本玩具協会では、この基準を満たすことで、鉛に関して「金属製アクセサリー類等」の安全は確保されるものと考えているようです。
posted by だいおうまぐ at 17:58| 東京 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | 有害物質(鉛)の報道・規制について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月12日

鉛の簡易検出法(溶液向け) その2

前回、鉛の簡易検出法(溶液向け)として紹介したメルコクァントの鉛テストキットですが、今回の対象物となる金属製=固体に対して直接検査が困難と判断しておりましたが、以外や以外に簡単に分析することができましたのでご報告いたします。

やり方としては、鉛の含まれる金属製アクセサリーをキットに含まれる酢酸水溶液で溶出せて、 鉛の含有量別にどの程度検出が可能か実験を行いました。

今回は、鉛の多く含まれるローメタのラバーキャスト(鉛約90%程度)と携帯ストラップ(松葉)のキャップに用いられている切削加工用の真鍮材(鉛約2-3%程度)の二つについてテストしてみました。

<切削加工用の真鍮材(鉛含有量約2-3%程度)>

30分後:40mg/l
Pb40.jpg

60分後:100mg/l
Pb100.jpg

<ローメタのラバーキャスト(鉛含有量約90%程度)>

30分後:200mg/l
Pb200.jpg

60分後:500mg/l
Pb500.jpg


以上の結果から、メルク社の「メルコクァントの鉛テストキット」を用いた「金属製アクセサリー類に含まれている鉛の問題」に対して、簡易的な鉛の検出方法として適用可能であると思われます。
posted by だいおうまぐ at 10:42| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(1) | 有害物質の検出方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする